癖毛な私(ボンバーヘアーと湿気)

異性を意識し出してから髪の手入れをするようになった。ノアルフレシャンプー

と言っても高いシャンプーやヘアコンディショナーなんて貧乏学生では買うことが出来ない。

それでもヘアアイロンだけはお金を貯めて購入した。

生まれながら癖のある髪の自分にとってヘアアイロン(ストレート)を使用したときは感動した。もともと髪のボリュームもあった私はヘアアイロンを使用することで

かなりボリュームも落とせて頭が小さくなったように見えるのも嬉しかった。ヘアアイロンを購入してから初めての雨の日だった、朝シャンするのがすっかり日課になり、

いつものヘアアイロンでセットする。少しだけ自分に自信が持てるようになり、玄関を開ける。今日は雨だ。もちろん濡れないために傘をさして外出するのだが、周囲からの

風が傘にあたるたびに髪に水気を含んだ空気がまとわりつき、あっという間にいつものボンバーヘアーになってしまっていた。髪は決して濡れてはいない。だって傘でしっかり守っているのだから。梅雨の日は毎日が憂鬱であった。シャンプーからセット完了まで30分かかるのだが外で水気を多分に含んだ空気に晒されると2秒でもとに戻ってしまう。それでもセットしないよりはマシと自分に言い聞かせ、毎日、毎日しっかりとセットして今日も外出しているのである。月日が経ち、金銭的に余裕ができると縮毛矯正というものにも手を出したことがある。確かにこの効果は絶大であり、梅雨にも負けない力を手に入れられた気でいた。髪が伸びてくると生え際からうねる私のボンバーヘアと対面するまでは。だから私はあの日から使っているヘアアイロンをまだ使い続けている。マイティ・ソーのミョルニルのように、このヘアアイロンが私にとってのミョルニルなのだから。